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プロフィール
寿寿
寿寿
寿寿(じゅじゅ) と申します

いつかは 
暴露本を自費出版

普段は
座りっぱなしの事務員

あるときは寿寿を名乗り
仲人になって
お見合いやパーティーをセッティング

一切金銭いただいておりません
今のところ





寿寿❤ › 2017年02月03日

2017年02月03日

毒子 ど

毒子は

隣りの市の新沼くん家に一度だけ行ったことがあった


毒子が

電車の乗り方がわからないって言ったら

新沼くんは

T駅までお迎えにきてくれた

自転車で…

それもサビだらけの古い自転車だった


「後ろ乗る?」って言われた

「大丈夫」って断った

毒子にとって初めての 男子との二人乗り

こんな自転車じゃあないと思った

やっぱりこの人じゃあないと思った



隣りの市まで歩くとゆーことだ


途中で喫茶店に寄った

喉が渇いてどうかなりそうだった毒子だったが

新沼くんはお腹が空いてたらしい

すでに2時間は歩いている


喫茶店から新沼くん家までもう少しだと言う

やっと休憩だ

毒子は喫茶店で

出されたお水を一気に飲んだ

アイスミルティを注文した

お昼どきだったが

水分だけでよかった


毒子が座るこの位置からちょうど見える 一台の古臭い自転車が

砂漠のオアシスで休憩している ラクダに見えてきた

昔っぽい作りの小さな喫茶店だったけど

アイスミルクティがものすごく美味し感じられた


毒子と同い年の新沼くんは自分でよく言ってた

お金がある

貯金が500,000円ある って


だったら

ごちそうさまでした 遠慮なく


喫茶店を出て

ラクダを引っ張っている新沼くんが言った

「もうすぐだよ」 って

そういうのは信じないようにしている

もうすぐだと喜んどいてそうでもなかったときのツライこと


20分くらい歩いたかしら

せっかく喫茶店のエアコンで涼しくなったのに


自分がなんでこんな長い距離を

なんで新沼くんと並んで歩いているのか

砂漠って無言で歩くイメージ

ひたすら歩くってイメージ

ほんとそんな感じだった

あのとき日焼け止めクリームを塗っておけば

あれから30年以上経って後悔した毒子だったらしい



やっと着いた



新沼くん家は

大きなお屋敷だった




  続…
  

Posted by 寿寿 at 12:11Comments(2)